2004.12.22 |
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物語は「ハラハラ時計」という名前のバンドが壊れるところから始まる。 大手レコード会社にメイン・ボーカルを引き抜かれた「ハラハラ時計」。 引き抜かれたボーカリストは、 「売れない歌はもう歌いたくない」と言って去って行く。 ドラムスは失意のうちに故郷へ帰った。 リーダーのヒロシ(山本耕史)とベースのマサオ(松岡充)、 そしてマネージャーのミキ(馬渕英里何)が取り残される。 マサオは「バンドに未来がないなら解散しよう」と言う。 「新しいメンバーを探そう」 とミキは言う。 ヒロシの恋人・アキコ(SILVA)は、音楽をやるのがそんなに苦しいのなら、 「パーッとやめて次のステップに踏み出そう」と、ヒロシに言う。 ヒロシは、ロックは永遠の反抗、連続する抗議、 「音楽じゃなくても行動できることはあるんだ!」と息巻き、 リーダーとしての責任と祈りを込めて、その場のデマカセで物騒な提案をする。 それは、海を閉め切った「あの堤防」に関するものだった。 連日、朝まで大騒ぎ。話し合っても何の結論もでない。 これでバンドも消滅するかという夜、意外な訪問客がやってくる。 近所の通報を受けた警官の大場(北村有起哉)だ。 職務質問などするその警官は、3人が音楽をやっている、 というと、目を輝かせる。 翌日、大場は自分を仲間に入れてくれないか、とやってくる。 そして、もうひとり。 3人は「君たちの味方だ」と名のる謎のオヤジ(大高洋夫)に出会う。 「力を貸そう」と言う男を振り払う先にも、その男はまたやってくる。 物語はここから動き出してゆく。 |
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鴻上尚史 サードステージ コウカミネットワーク |