光の中に青年(秋田)が浮かび上がる。手にはギター。
秋田
「今日は、僕のために、こんなに大勢集まってくれて、ホントにアリガトウ。広島も大阪もサッポロもキリンも好評で、シンガーやっててホントによかったなって思ってます。
コンサートってナマだからいいんだよね。お客さんの顔みれるからいいんだよね。夜のヒットスタジオからさそわれてるんだ。でも出ないよ。僕の歌は、商品じゃないんだから。魂の叫びなんだから。ソウルよ、ソウル。そう言えば、この前、ソウルに行ってね。キーセンパーティーひらいちゃった。一晩で11発よ。疲れちゃって、疲れちゃって。死にそうだった。死ぬってヤダね。僕、日本軍の南京大虐殺、許せないよ。人間が人間としてどうしても許せないことってあるじゃない。例えば、1万円もおごったのに手だけにぎらせて帰っていく女。人間として許せないね。まだあるよ。やっとくどいてホテルへ入ったとたん、便所にカギかけて、一晩中いる女。絶対、許せないね。しょうがないから僕、風呂場でうんこしちゃった。もうヒサンの極致よ。
それからもうひとつ。こんなバカな話しているオレ、A型の乙女座。落ち込むとすごいよ。もうくらいなんてもんじゃないね。歩くブラック・ホールって言われてるんだ。たいていの人間、自殺に追い込む自信あるよ。毎日、明治ホモ牛乳飲んで、下痢してボラギノールつっこんでる。気持ちいいんだこれが。まだ世の中にこんな娯楽があったのかと思うほどいいの。びっくりしちゃった。毎日がカーニバルよ。オレA型の乙女座だからね。のるとすごいよ。あかるいなんてもんじゃない。歩く白色すい星っていわれてるの!・・え?時間、まいったな。分かったよ。・・・僕のコンサートも、いよいよ終わりに近づいて来ました。ホントは、もっともっと喋りたかったんだけど、ほんとうのことを、ほんとうの声で喋りたかったんだけど・・・やっぱりダメでした。それじゃ、ラストナンバーです。聞いてください。
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